「キャリアアップしたい」「PMの仕事に自信をつけたい」そんなあなたに。
この記事では、IPAが実施するプロジェクトマネージャ試験(PM試験/プロマネ試験)について、試験の内容や傾向、勉強方法などをまるっと解説します。
私は2025年度秋期のPM試験に初めて挑戦するのですが、色々なサイトなどを調べてみたので記事にしようと思います!
合格に向け、まずは敵(資格試験)を知るとことから始めましょう。
私も最初は、

PM試験ってどんな試験なのか全然わからない…
と思っていましたが、この記事を読むと以下の事柄が分かるようになります!
- 試験の全体像と出題傾向がわかる
- 午後Ⅱ(論述)の対策法まで掴める
また、皆様の参考にしていただきたいため、私の経歴について簡単にご紹介します。
「PM試験ってどんな試験なの?」といった疑問を解決していきますので、ぜひご参考ください!
プロジェクトマネージャ試験ってどんな試験?まずは概要をチェック!

「プロジェクトマネージャ試験(以下、PM試験)」は、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が実施する国家試験で、ITプロジェクトの責任者を目指す人のための資格です。
PM試験は、IPAが実施する「情報処理技術者試験」のうち高度区分(レベル4)に位置付けられています。
取得すれば、会社内や転職の際の履歴書などでもしっかりとアピールできる資格です。
試験では、プロジェクトの立ち上げから終結までの一連のプロセスに関する知識や、実務経験に基づいた論理的な思考力、そして文章で表現する力などが求められます。
午後Ⅱでは論述(記述式)もあるので、「知識+実践力+表現力」がバランスよく求められるのが特徴です。
- 国家資格で、プロジェクト管理についての力が証明できる
- レベル4(高度試験)の中でもの中でも人気で実用性の高い資格!
- 午後Ⅱの論述試験が最大の山場!
シラバスってなに?試験範囲をわかりやすく解説!

プロジェクトマネージャ試験の“シラバス”って聞くけど、何のこと…?
という方もいるかもしれません。
簡単に言うと、シラバス=試験の出題範囲・出題方針がまとめられた公式ガイドのことです。
このシラバスは、IPAが公開しており、「ここから出しますよ!」という範囲やキーワード、テーマがしっかり明記されています。
つまり、合格を目指すなら、このシラバスに挙げられている範囲を学習することが大切です。
シラバスで示されている主なテーマは?
PM試験のシラバスでは、以下のようなテーマが示されています。
これらのテーマは、PMBOK(Project Management Body of Knowledge)という、プロジェクトマネジメントの国際的な知識体系(デファクトスタンダード)をベースにしています。
かなりボリュームのある内容ですが、IPAのシラバスページのリンクを掲載しておきます。
「プロジェクトマネージャ試験(レベル4)」シラバス(Ver.7.1)
シラバスのどこを意識して勉強するべき?
シラバスは一見すると堅い文書ですが、午後Ⅱ(論述問題)では、この中の知識や視点をもとに自分の経験を書く必要があります。
そのため、「単に覚える」のではなく、実体験に結びつけて理解するのがカギとなります。
- シラバスは出題範囲の“公式ガイド”
- PMBOKベースのテーマが多数登場
- 論述ではシラバスの視点が超重要!
試験はどんな流れ?午前・午後のポイントまとめ

プロジェクトマネージャ試験は、1日がかりで行われる長丁場の試験です。
しかも「午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱ」と、4つのセクションに分かれているため、事前に試験の流れを把握しておくことがとっても大切です。
ここでは、各セクションの特徴をわかりやすくまとめてみました。
試験区分 | 時間帯 | 試験内容 |
---|---|---|
午前Ⅰ | 9:30〜10:20(50分) | 応用情報レベルの四択問題(高度共通) |
午前Ⅱ | 10:50〜11:30(40分) | PMに特化した四択問題 |
午後Ⅰ | 12:30〜14:00(90分) | 記述式(3問中2問選択) |
午後Ⅱ | 14:30〜16:30(120分) | 論述式(2問中1問選択) |
午前Ⅰと午前Ⅱはどんな内容?
- 午前Ⅰは、応用情報技術者試験の午前問題より出題されます。応用情報は出題範囲が広いため、しっかりとした対策が必要です。
- 午前Ⅱは、プロジェクトマネジメントを中心としたより専門的な問題になります。過去に出題された問題からも出題されるため、過去問対策をしっかりと行いましょう。
午後Ⅰは「記述式の読み書き問題」
午後Ⅱは3問から2問を選択して、文章を読み、要点をまとめて解答する形式です。
プロジェクトにおける課題や対応策など、実践的な状況が題材になります。
記述とはいえ、そこまで長文ではなく、「要約力」や「論理的に構成する力」が求められます。
時間配分と設問の読み取りミスには注意しましょう!
午後Ⅱは最大の山場「論述式」!
午後Ⅱでは、実務経験をもとにして1問を選び、800〜1200字程度の論文を書きます。
出題テーマは「プロジェクト立ち上げ」「プロジェクトの実行・管理」「プロジェクトの終結」など、PMBOKでいう主要知識エリアに沿っています。
論理性・一貫性・客観性を持って、自分の体験を“読み手に伝える力”が求められます。
また、論述式に慣れることによって“筋力”をつけておくことも大切です!
- 4セクション構成で、午後Ⅱが最難関
- 時間配分や設問の選択ミスが命取りに
- 午後は“読み書き力”が合否を分ける!
受験者数と合格率は?データから見るPM試験のリアル
プロジェクトマネージャ試験は、「情報処理技術者試験(高度区分)」の中でも、実務経験者が多く挑戦する人気&難関の資格です。
では実際に、どれくらいの人が受験して、どのくらいの割合で合格しているのでしょうか?
ここでは、IPAが公表している最新の統計データをもとに、PM試験のリアルな難易度と傾向を読み解いていきます。
受験者数・合格者数の推移(過去3年分)
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和4年度秋期 | 7,382人 | 1,042人 | 14.1% |
令和5年度秋期 | 7,888人 | 1,066人 | 13.5% |
令和6年度秋期 | 8,627人 | 1,195人 | 13.9% |
12〜14%前後が合格ライン
PM試験の合格率は、毎年ほぼ12〜14%前後で安定しています。
つまり、10人に1人〜2人しか合格できない、しっかり対策が必要な難易度であると言えます。
中でも午後Ⅱの論述試験が苦手な人が多く、午後Ⅱで不合格になるケースが非常に多いです。
※午前・午後のいずれかで足切りもあるため、総合力が必要
合格者の平均年齢は?どんな人が受けている?
IPAのデータによると、PM試験の合格者の平均年齢は39歳前後。
これは、高度な知識だけでなく、「実務経験」が強く求められる試験であることを裏付けています。
また、以下のような層が多く受験しています。
- IT業界で数年~十数年のキャリアがある現役エンジニア
- SIerやコンサル業界で、プロジェクト管理に関わっている人
- 将来的に管理職を目指す若手・中堅社員
- 合格率は毎年12〜14%前後の“狭き門”
- 合格者の多くは30〜40代、経験豊富な実務者
- 午後Ⅱの論述が合否を分ける最大の関門!
ぶっちゃけ難しい?プロマネ試験の難易度を考察!

プロジェクトマネージャ試験って、やっぱり難しいの?
結論から言うと…難しいです。でも、戦略的に対策すれば合格は狙えます!
ここでは、どこが難しいのか?なぜ不合格になるのか?そして、どんな力が求められているのか?を解説していきます。
難易度が高い理由①:試験範囲が広い
PM試験は、プロジェクトマネジメント全般が出題範囲となっています。
スコープ管理・進捗管理・品質・コスト・リスク・人的資源・契約・法務まで、PMBOKの知識領域をフルカバーしています。
それに加えて、情報システムの開発知識(ウォーターフォールやアジャイルなど)も必要でありIT×マネジメントの総合力が問われる試験となっているためです。
難易度の理由②:午後Ⅱ(論述)が最大の壁!
PM試験の合否を大きく左右するのが、午後Ⅱの論述試験です。
テーマに合わせて、自分の実務経験をもとに1200字前後の論文を書く必要があります。
ただし、経験を書くだけではダメで、
- 論理的に構成されているか
- テーマに対して的確な対応策を述べているか
- 専門用語を正しく使い、かつ分かりやすいか
など、“採点者目線”での完成度が求められます。
特にIT業界でのプロマネ経験が浅い方にとっては、この論述が最大のハードルになります。
また、利き腕の筋力もしっかり鍛えておく必要があるようです…!
難易度の理由③:「時間」と「集中力」の持久戦
試験は朝9:30から夕方16:30まで、合計5時間以上にも及ぶ長丁場。
しかも、午後Ⅰ・午後Ⅱは集中力と頭の回転が必要な“書く試験”です。
「午後Ⅱの途中で力尽きた…」
「午後Ⅰの読み取りに時間を使いすぎた…」
問いた声も多く、メンタルと体力の両方が必要な試験です。
- 知識+論述+経験が求められる「総合力」勝負
- 論述対策ができれば合格にグッと近づく
- 難関だが、対策の“型”は存在する!
受かるために必要な勉強時間は?合格者の平均を紹介!

プロマネ試験、どれくらい勉強すれば受かるの?
これは、これから受験する人が最も気になるポイントですよね。
結論から言うと、平均して200〜300時間程度の学習時間を確保できると、合格ラインに乗ってくると言われています。
もちろん個人差はありますが、勉強時間の目安とを紹介していきます。
合格者の多くは「200〜300時間前後」を確保
IPAの公式には「何時間勉強すべきか」は記載されていませんが、個人的に色々調べてみた結果、目安は以下のとおりです。
※もちろん個人差がありますので、あくまで参考程度にご覧ください。
受験者タイプ | 学習時間の目安 | 主な勉強方法 |
---|---|---|
IT業界10年以上/マネジメント経験あり | 150〜200時間 | 論述対策中心 |
経験3〜5年/初受験 | 250〜300時間 | 午後試験の型作り+シラバス理解 |
経験3〜5年/独学のみ | 300時間以上 | 知識の定着+論述練習 |
私は試験までに最低200時間程度の学習時間を確保しようと考えています。
試験までおよそ5ヶ月と考えると、200時間÷150日で、1日あたり平均約1.3時間程度の学習が必要な計算です。
普通に仕事もしながらなので、かなりしんどいですね…
勉強時間の使い方は段階的に!
PM試験は範囲が広いので、計画的に段階を踏んで進めるのがコツです。
- 午前Ⅰ・Ⅱ(知識系):過去問+解説で定着。1〜2か月で集中して対策。
- 午後Ⅰ(記述):読解・要約の練習。問題のパターンを掴むのがカギ。
- 午後Ⅱ(論述):自分の経験を書き出し、論理的に組み立てる練習。早めの対策開始がおすすめ!
スキマ時間を使って勉強を習慣化しよう!
仕事をしながらだと、”まとまった時間を確保する”のはなかなか大変だと思います。
そんな時は、通勤中やお昼休みの、15分単位のスキマ時間が鍵になります。
「土日にまとめて勉強しよう」ではなく、とにかく勉強を習慣化させることが大切です!
- 合格ラインはだいたい200〜300時間
- 午後Ⅱ対策に多めの時間を取るべし
- スキマ活用で無理なく学習習慣を作ろう!
私が実践する勉強方法について

私はPM試験は初受験のため、「資格の学校TAC」でプロジェクトマネージャ講座を受講しようと考えています。
また、Udemy講座での学習も行ってみようと思っています。
「資格の学校TAC」プロジェクトマネージャ講座
プロジェクトマネージャ講座を申し込むと「ALL IN ONEパーフェクトマスター」が教材として受け取れるようなので、参考書はこちら利用する予定です。
講座はこれから申し込みを行う予定なので、学習の様子をまた記事にできればと考えています!
Udemy講座を活用した学習
こちらも有料となってしまうのですが、午後Ⅱ対策に特化した講座もあるみたいです。
もし優良な講座があれば別の記事で紹介していこうと思います!
プロジェクトマネージャ試験、こんな人におすすめ!
PM試験がどんな人に向いているのかを解説します。
企業内での評価などもを踏まえて、受験する価値のある人の特徴をまとめました!
向いているのはこんな人!
- 将来的にPLやPMを目指している人
まだPM経験がなくても、「いずれマネジメントを任されたい」「上流工程をやってみたい」人には最適。
PMBOKや実践知識が身につき、キャリアの大きな武器になります!
- 今すでにPMやPLをやっていて、スキルを体系化したい人
実務で何となくやっていたマネジメントを、試験勉強で「理論と型」として整理できます。
現場感覚と知識のバランスが取れて、説得力のあるPMになれます!
- 管理職や上級SEとしてステップアップしたい人
PM試験の合格者は、企業内での評価が高く、「主任・課長昇進の条件」「ジョブ型人事評価の加点項目」にも使われるケース多数あるようです。
社内評価と年収アップを狙いたい人にもオススメ!
最後に:迷っているなら、ぜひ一歩踏み出してみて
少し午後試験の内容を見てみたのですが、確かに問われていることのレベルは高かったです。
ただ、解答例を見てみると「あれ?こんな回答でいいの?」といった問題もいくつかありました。
そこで確信したのは、戦略的に準備すれば誰でも合格を目指せる試験ということでした。
知識だけでなく、「自分の仕事をどう語れるか?」という説得力まで身につきます。
「今はまだ早いかも」と思っていても、過去問を1年分解くだけで得るものは大きいです。
まずは軽い気持ちで過去問や参考書を手に取ってみるのも、いいスタートですよ。
まとめ
プロジェクトマネージャ試験は、キャリアの転機になるチャンスです。
試験勉強を通して得られるのは知識だけでなく、自分の仕事を言語化する力、課題解決力、チームを率いる視点など、現場で即使えるスキルばかり。
今のうちから準備を始めれば、数か月後にはあなたも合格者の仲間入りを果たしているかもしれません。
ぜひこの記事をきっかけに、PM試験への第一歩を踏み出してみてください!
また、今後は「勉強記」としてPM試験の記事を書いていく予定なので、ぜひ応援をお願いします!
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